ヘルスケアマーケティング4つの本質的真実

ヘルスケアビジネスのマーケティングは一言でいえば、「大変」です。ヘルスケアビジネスは大変特殊な業種です。精神的に弱っていたり困惑していたり、不安を抱きながら医者のもとへと足を運ぶことの多い患者を診るという繊細な本質を持つ一方で、治療方法、医療用ツールや医療システムが常に進歩し続ける、高度科学的な最先端の業界になのですから簡単であるはずがありません。また、ビジネスを拡大しより多くの患者を診ることができるように成長するためには、大胆なマーケティング戦略を開発しそれを管理する必要もあります。デジタル化がますます進む中、ヘルスケアビジネスは着実に複雑なものになってきているのです。

このような業界ですので、今回は少しでもヘルスケアビジネスを経営する皆様のお役に立てるよう、知っていると便利な情報を共有させていただこうと思います。実はヘルスケアマーケティングに関する4つのある真実に私たちは気が付いたのです。

 

1.ヘルスケアビジネスのマーケティングに「これさえやれば間違いない!」という決まった方法があるわけではない

いろいろな種類のサラダドレッシングあるように、マーケティングの手段も様々です。マーケティングの悩みが全て一気になくなるような魔法のような解決策は、残念ながらありません。ヘルスケアビジネスは多岐にわたるビジネスであるため、マーケティング戦略もビジネスによって変わってきます。また、治療方法や医療に対する経営者側のアプローチの仕方によっても、広告の受け取られ方が変わってしまうケースも考えられます。自分のニーズに合わせたマーケティング手段を見つけないといけないのです。高校時代の私の吹奏楽の先生がいつも言っていた言葉にこのようなのがあります。「いい考えだと思ったら、そのアイディアを採用して、さらに自分の持ち味を少し擦り付けろ。」これは自己表現を求められるトランペットのソロ奏者にとっては非常に的確なアドバイスだったのですが、同じことがマーケティングでも言えるのではないでしょうか。

マーケティング戦略の計画を立て始める際に、参考にしてもらいたい統計データをいくつか紹介しましょう。

  • アメリカ合衆国の人口3億2千6百万人(2016年データ)全員が一人一人個性を持つ人間であり、一人一人が患者なる可能性がある。
  • スマートフォンユーザーの52%がスマートフォンで健康・医療関連の情報を調べている。
  • 大人の91がスマートフォンを一日24時間、週7日間、常に手の届く位置に置いている。
  • 最近のFacebookの統計データによると、口コミ情報で、最も多く参考にされ、質問もされるのが「医者または医療提供機関情報」である。
  • YouTubeの医療や健康関連のビデオ視聴回数は82億回にもおよぶ

医療や健康関連の情報入手先として、全ての情報が的確にまとめられているような決定的なサイトがあるわけではありません。そのため、情報を求めている患者のニーズに答えるためにも、あらゆるプラットフォーム、医療系サイト、総合情報サイトなどのネット掲載情報上でいかに効果的にユーザーにアプローチすることができるのかを考えて、マーケティング戦略を柔軟に変更していくことが必要となります。具体的な例で説明しましょう。診断結果を理解することができない患者が検索をして情報を得ようとしているとしたら、その情報を提供してあげられるのは検索エンジンの結果になります。また、診療後に不安を感じて、他にも同じような診断をされた人を探すために、患者がFacebookに問いかけている場合は、Facebook広告が効果的です。他にも、患者が病気の治療に伴う弊害や影響について知りたい場合や、手術を見たいと希望している場合はどうでしょうか。このようなケースにはYouTube広告がお薦めです。見込み患者の求めているヘルスケア情報やその検索手段にかかわらず、患者に効果的にアプローチすることができる広告配信方法は、多種多様なマーケティング手段の中から見つけることができると言って間違いはないかと思います。

 

2.一晩で結果がでるマーケティングプランなどありえない。

毎週多くのマーケティングの担当者の方々とよく話をしますが、一番よく耳にするセリフは「それは前に試してみたけどダメでしたよ。」です。確かに、そのような場合もあるとは思います。しかし、実際のところは、本当はそのマーケティング手段が間違っていたわけではなく、あきらめたタイミングが早すぎたことが問題だったようです。

これはどういうことなのでしょうか。新しい戦略をたて、お金も時間も投資して、結果に期待が高まる中で、なかなか思ったような結果が初期段階ではすぐには見えてこないことがあります。結果が見えてこないと、期待は薄れて、不安を感じるようになってしまいます。宣伝を始めてからまだ2.3週間しかたっていないというのにも関わらず、マーケティングの担当者は不安を払しょくすることができず、おおきな判断ミスをしたと思い込んで、プログラムを中止させてしまうのです。マーケティングの成果を実感することができるようになるには時間がかかるものです。しかも、採用したマーケティング戦略が今までに実施したことのない新しい戦略だとしたら、なおさらです。いつ、どのような結果がどのように出るのを予想することは難しいはずです。こういう時は宣伝の効果をはっきりと見ることができなくても、他の小さな変化に注目してください。何か新しいことに手を付ける時は、成功の判断基準も見直す必要があるのです。

 

3.患者ファースト

基本的なことではありますが、ヘルスケアマーケティング戦略をたてる時は患者に焦点を当て、患者中心に考えてください。患者が広告を目にするタイミングは適切ですか。広告の内容は提供するサービスとマッチしてますか。ビジネスブランド名は患者にとって親しみやすいものになっていますか。患者のニーズに対して、あなたがマーケティング戦略を展開し始めた時が、ユーザーが「あなたの患者」に切り変わる時です。患者は診療室に足を踏み入れるよりずっと前からあなたの患者なのです。Google Ignite Healthcareの統計結果(2016年)によると、検索回数20回に1回は健康や医療に関連した検索であり、ヘルスケア関連の検索をする人は、即結果を求めたがる傾向があるそうです。また、自分の健康に関してはしっかり自分でコントロールしていたいと考えており、ヘルスケア関連の検索体験はシンプルであることを望んでいます。このことも踏まえて、患者の立場に立って患者の視点から検索をし、情報を探す一連の行動をシミュレーションしてみるのも広告を配信する側としては大切なことです。患者としてどのようなオンラインの体験をしたいのかを考えてみましょう。サービスを気に入って、もっと調べてみようと決めたその時(エンゲージする時)の患者はどのようなことを考えているのでしょうか。患者は配信された広告をみて、より詳しい情報を調べる気になってくれたのでしょうか。医療的な助言を患者にすることはこの時点ではまだできませんが、患者はあまり手間をかけずに知りたい情報を得ることはできているのでしょうか。

広告とは乗り物のようなものです。患者が今いる場所から乗り物に乗せて、各々の行先まで連れて行くのが仕事なのです。

 

4.求められているものを与えよう。

人がヘルスケアに求めているのは「人と人のつながり」です。あなたの経営するヘルスケアビジネスでは「人」として、患者に対応をしていますか。患者はあなたが実在する「人」であるということを知っていますか。医療は年々飛躍的な進歩を遂げています。ロボットが手術を行ったり、医療機器が患者の回復や手術後の手助けをしたりするのが現在の医療です。しかし、このような高度医療時代に入っても、機械やロボットにはできないことがあります。それが人と人とのつながりです。医者が「心配しなくても大丈夫ですよ。」と患者に伝えた時に患者に与えることのできる安心感。「悪いところは全部取れましたよ。」と言われた時の患者の安堵感。その時に感じることができる人のぬくもり。この「人と人のつながり」がヘルスケアサービスのブランドとしての評価の違いを生み出しているのです。有機的マーケティング戦略を展開して、この「人と人のつながり」を伝える事の出来るような広告を作り上げましょう。

 

今回ご紹介したこの4点がヘルスケアマーケティングの全てでは決してありません。どちらかというと基本情報であり、この情報を起点にマーケティング戦略を広げていくとよいでしょう。ここで紹介した情報が新しいアイディアや方向性を決めていくためのきっかけになってもらえれば幸いです。


JASON PIERRET

Jasonはヘルスケア業界の企業・組織の信頼を高めるには不可欠なデジタルマーケティングキャンペーン業務のベテランです。クライアントリストにはアメリカでも有数の医療機関や病院、医療機器会社や製薬会社、著名な健康とウェルネスのヘルスケアブランドなどが名前を連ねています。現在、力を注いでいるのは、クライアントのブランド名にふさわしいメッセージをユーザーに伝えて、ユーザーの記憶に残るような魅力のある広告視聴体験をユーザーにしてもらえるようなマーケティング戦略の開発です。また、リーチローカルのナショナル・ヘルスケア部門のビジネス開発マネージャーとして、高度デジタルマーケティングソリューションズの強化を国際的な規模で推し進めています。業界の影響者、演説者でもあるJasonは、プライベートでは父親でもあり、また、障害物レーサーとしても活躍しています。

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